会社設立時の労働保険
労働保険とは、労災保険と雇用保険の総称です。
会社を設立した事業主様にとって、労働保険はどのような意味があるのでしょうか?
■労災保険はどんな制度?
労災保険とは、労働者が業務上または通勤によって負傷したり、病気になったり、不幸にも死亡された場合に、被災労働者や遺族を保護するために必要な保険給付を行うものです。
例えば障害が残った場合は一時金や年金の支給もあり、働けずに無給の期間は休業補償が支給されるなど、かなり手厚い内容になっています。
会社を設立して労働者を1人でも雇用するようになると、個人事業主であっても法人であっても労災保険に加入する義務が生じます。
誤解しやすいところとして、労働者とは正社員だけであるという認識です。
ここでいう労働者とは、正社員だけではなく、アルバイトやパートも含まれますので注意が必要です。
もし、労災保険に加入せず、労働者が労災事故に遭った場合の補償を経営者がするとなれば、経済的な負担は膨大です。それこそ、会社存続の危機にも発展しかねないのです。
こうしたリスクを防ぐためにも、また労働者に安心して働いてもらうためにも、労災保険にはぜひ加入した方がよいでしょう(社会保険よりも保険料率はずっと低いです)。
労災保険料率は、事業の業種により4.5/1000から129/1000まで分かれています。
【ペナルティの強化~1年以上未適用の場合は要注意!】
事業主が労災保険に加入していない期間に、労災事故が発生した場合のペナルティが2005年11月1日から強化されました。
行政機関から加入指導を受けたにもかかわらず無視している間に労災事故が発生した場合、保険給付の100%の徴収を、加入指導を受けていなくても、事業開始日から1年を経過しても加入手続きを行わない場合には、保険給付額の40%を徴収する、という非常に厳しい内容です。
たとえアルバイト1人の雇用であっても、1年以上経過している事業所は注意が必要です。
■事業主はどうなる?~特別加入制度
労災保険は会社が加入するもので、保険料の負担も労働者にはありません。
労働者にとっては安心できる制度ですが、事業主様が万が一労災事故に遭った場合はどうなるのでしょうか。
残念ながら、社会保険とは異なり、労災保険は代表者が加入することができません。自営業者、家族従事者も同様です。
しかし、中小企業の経営者となれば、社員同様に労働者性を強くもって働いている社長もいます。そこで、特別加入といって、事業主様であっても保護の対象となる制度があります。民間の保険会社でも十分な補償内容の保険がありますので、両者で検討されると安心です。
■雇用保険とは?
労働者が失業した場合や雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、労働者の生活と雇用の安定を図るとともに、再就職を促進するための必要な給付を行うものです。
「失業保険」という言葉を耳にしたことがありませんか?
正式には基本手当といいますが、雇用保険から支給されているものです。
労働者を雇い、パートタイマーであっても所定労働時間が1週間20時間以上あり、1年以上雇用見込みのある場合は、雇い入れた日から被保険者として加入手続きをすることになります。
(所定労働時間が1週間20時間以上30時間未満を短時間被保険者、30時間以上を一般被保険者といいます。)
雇用保険に加入していなかったことで、退職時にトラブルになるケースがあります。
社員が退職すると、一般被保険者の場合で(賃金支払基礎日数が14日ある月が通算して6ヶ月以上あると)基本手当が支給されます。
当然ながら、雇用保険に加入しなければ支給も受けられませんので、退職者にとっては死活問題ともなりえます。
雇用保険の手続き漏れがないよう、入退社時には確認が必要です。
念のため、事業主様に失業という概念はないため、雇用保険の被保険者になることはありません。
雇用保険料率は、事業主負担が11.5/1000、被保険者負担が8/1000となっています。
■労働保険の新規加入手続きは?
労災保険は、事業所を管轄する労働基準監督署で、雇用保険については、事業所を管轄する公共職業安定所で手続きを取ることになります。
当事務所では、お忙しい事業主様に代わって、労働保険新規加入手続きをしております。
→サービス内容、手続報酬についてはこちらをご確認ください。
| 労働保険・新規加入についてのご依頼、お見積りは メールにて info@sasaki-sr.net お気軽にどうぞ。 |


