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〔2006年11月号〕年末調整、離婚時年金分割

(2006-12-01)

平成18年度年末調整 

12月に入り、いよいよ年末調整の時期となりました。
平成18年度は下記の変更点があります。

1.定率減税の額が引き下げられ、10%(ただし上限は12万5,000円)になりました。

なお、平成19年分の所得税からは定率減税が廃止されます。

2.会社法の制定に伴い、役員賞与の源泉徴収にご注意下さい。

法人が利益処分による経理をした賞与については、その支払いの確定した日から1年を経過した日までに支払われない場合には、その1年を経過した日に支払いがあったものとみなして所得税の源泉徴収を行うこととされています。

会社法では、利益または剰余金の処分による賞与は支給されないこととなったことに伴い、今回の改正でこの源泉徴収の対象が「法人の法人税法第2条第15号に規定する役員に対する賞与」とされました。
この改正は、平成18年5月1日以後に支払いの確定した役員に対する賞与について
適用されます。

3.勤労学生控除の対象となる専修学校及び各種学校の設置者の範囲が拡大されました。

文部科学大臣が定める基準を満たす専修学校等を設置する者が追加されます。

離婚時の厚生年金の分割制度について

離婚時の厚生年金の分割制度が平成19年4月から開始されます(離婚時の第3号被保険者期間についての厚生年金の分割制度が平成20年4月から)。

中高齢者の離婚件数増加に伴い、離婚後の夫婦双方の年金受給額に大きな開きがあるという問題を考慮して導入されるものです。

平成19年4月1日以後に離婚した場合、当事者間の合意等で按分割合(※)を定めたときに、その一方からの請求により婚姻期間等の保険料納付記録を当事者間で分割できるようになります。

※婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録の夫婦の合計のうち、分割を受ける側の分割後の持分となる割合のこと。

なお、按分割合を決めるために必要な情報を知りたい場合、社会保険庁に対して必要な情報提供を請求することが可能です(平成18年10月より)。

情報提供は、当事者双方又は一方から請求することができ、婚姻関係が解消していると認められる当事者の一方が単独で請求する場合、提供する情報は、請求した本人のみならず、他方の離婚当事者に対しても通知されます。

【情報提供の内容】
1.分割の対象となる期間
2.分割の対象となる期間に係る離婚当事者それぞれの保険料納付記録
3.按分割合の範囲
4.その他


年金分割の請求手続きについて、基本的な事項として、次のことが挙げられます。

■分割できるのは施行日以降に成立した離婚ですが、施行日前の婚姻期間に係る厚生年金の保険料納付記録も分割の対象となります。

■離婚当事者は按分割合について合意の上で、社会保険事務所に厚生年金の分割請求を行うことができます。

【請求時の添付書類】
1.年金手帳、国民年金手帳または基礎年金番号通知書
2.戸籍謄本もしくは抄本または住民票
3.公正証書等の按分割合を定めた書類

■按分割合の上限は50%です。また下限は、分割を受ける側の分割前の持分に当たる割合となります。

■当事者間における合意又は裁判手続により按分割合を定めたとしても、実際に分割改定の請求をしないと、当事者それぞれの厚生年金の分割は行われません。

この制度により、分割を受けた方は自身の受給資格要件に応じ、増えた保険料納付期間に応じた厚生年金を受給することができますが、以下の点に注意してください。

・分割を受けても、自身が老齢に達するまでは老齢基礎年金は支給されません。

・分割を行った元配偶者が死亡しても、自身の年金受給への影響はありません。

・分割された保険料納付記録は厚生年金受給額の計算の基礎となりますが、受給資格要件には算入されません。

年金受給者の現況届提出が不要に

年金受給者が引き続き年金を受給するために毎年1回、社会保険業務センターから「年金受給者現況届」が郵送されていました。

これを返送することで受給確認が行われていましたが、平成18年10月より住民基本台帳ネットワークシステムを利用することで、この現況届の提出が原則不要になりました。12月生まれの方から順次実施されることになります。

【変更後の流れ】

1.社会保険庁が住民基本台帳ネットワークシステムに受給者の現況確認を依頼する

2.住民基本台帳ネットワークシステムが結果を回答する

3.社会保険庁が2の現況に応じて、引き続き年金支給を決定する


大卒初任給、3年ぶり増加の196,200円

厚生労働省より「平成18年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」が発表されました。

これによると、大卒初任給が3年ぶりに増加し、196,200円(対前年1.2%増)となることが明らかになっています。
大卒の初任給は平成15年調査の198,100円から2年連続で減少していましたが、今年は大卒への求人が急増したこともあり、初任給水準が引きあがったものといわれます。
以下、男女別の平均額です。

<女性>
大学院修士課程修了 226,000円(4.3%増)
大卒 190,600円(0.7%増)
高専・短大卒 166,600円(1.5%増)

<男性>

大学院修士課程修了 224,600円(1.6増%)
大卒 199,800円(1.6増%)
高専・短大卒 171,300円(0.6%増)
高卒 157,600円(1.2%増)


<男女計>

大学院修士課程修了 224,800円(2.0%増)
大卒 196,200円(1.2%増)
高専・短大卒 168,400円(1.1%増)
高卒 154,400円(1.0%増)