グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

働き方改革法案可決・成立、中小企業への配慮



 

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が成立し、7月6日に公布されました。

成立に至るまで、与野党間で激しい論戦が繰り広げられていましたが、その多くが「高度プロフェッショナル制度」に関して費やされていたようにも感じます。

同制度は、時間ではなく成果で評価される働き方として注目される一方、適用対象者が極めて限定的であるため、一部の企業において導入が検討されるという状況であろうと思います。

労務管理上においては、労働基準法改正に関する対応準備が今後取り組むべき課題となるでしょう。

施行については、労働法制に不案内な中小企業が少なくないと言われる状況下にあって、中小企業への配慮が見られます。

中小企業に対する時間外労働の上限規制の適用は、当初の2019年4月1日から1年遅らせ「2020年4月1日」となりました。

法定労働時間を超えて労働させる場合には、時間外労働・休日労働に関する労使協定(=36協定)を締結して管轄労基署に届け出ていれば延長することができます。

これまでも限度基準告示において1か月45時間、年間360時間等の限度基準が示されていましたが特別条項を設けていれば実質青天井という状況でした。

これが労基法の規定を新設することにより、

・年間の延長時間数は720時間以内

・単月は休日労働を含めて100時間未満

・複数月は休日労働を含めて80時間を超えない

となります。

この内容を踏まえて、今後の労働時間管理にご留意ください。

また、36協定の締結にあたっては行政官庁が指針に基づき必要な助言及び指導を行うことができる旨が規定されましたが、「当面の間、中小企業における労働時間の動向、人材の確保の状況、取引の実態等を踏まえて行うよう配慮する」という配慮規定が盛り込まれました。

●月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金(5割以上)については中小企業に猶予措置が設けられていましたが、これが廃止されることになりました。

ただし、こちらも当初の予定より1年遅らせて「2023年4月1日」からの適用となります。

また、同一労働同一賃金に関するパートタイム労働法・労働契約法の改正(短時間・有期雇用労働者に対する不合理な待遇差の解消)の適用も同じく1年遅らせ「2021年4月1日」からとなります。

このように、中小企業においては改正施行において配慮措置がありますので、慌てず時間をかけて準備していくようにしましょう。

 

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています

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2018年07月17日

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