グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

無期転換ルールの特例



 

 ●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

 

●2013年4月に改正労働契約法が施行され、「無期転換ルール」が規定されました。

 

このルールは、同一の使用者との有期労働契約が通算5年を超えて繰り返し更新された場合に、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換するというものです。

 

施行から5年を迎える平成30年4月以降、多くの有期契約労働者に無期転換申込権が発生することが見込まれています。

 

無期転換ルールの適用に当たっては、有期雇用特別措置法※により、定年後引き続き雇用される有期雇用労働者等については、都道府県労働局長の認定を受けることで、無期転換申込権が発生しないとする特例が設けられています。※専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法

 

本日は、この無期転換ルールの特例を取り上げたいと思います。

 

●無期転換ルールの特例の対象者は、

 

1.専門的知識等を有する有期雇用労働者(高度専門職)2.定年に達した後引き続いて雇用される有期雇用労働者(継続雇用の高齢者)

 

となります。

 

1.高度専門職の特例

 

無期転換ルールの対象となる高度専門職は、博士の学位を有する者、公認会計士、医師、歯科医師、獣医師、弁護士など、ITストラテジスト、システムアナリストなど、定められた高度専門職の範囲に該当する労働者であり、1年間当たりの賃金の額に換算した額が、1,075万円以上であることが必要です。

 

通常、同一の使用者との有期労働契約が通算5年を超えて反復更新された場合に無期転換申込権が発生しますが、適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主に雇用され、高収入で、かつ高度の専門的知識等を有し、その高度の専門的知識等を必要とし、5年を超える一定の期間内に完了する業務(プロジェクト)に従事する高度専門職は、そのプロジェクトに従事している期間は、無期転換申込権が発生しません。

 

ただし、無期転換申込権が発生しない期間の上限は、「10年」です。

 

2.継続雇用の高齢者の特例

 

通常、同一の使用者との有期労働契約が通算5年を超えて反復更新された場合に無期転換申込権が発生しますが、適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主の下で、定年に達した後、引き続いて雇用される継続雇用の高齢者は、その事業主に定年後引き続いて雇用される期間は、無期転換申込権が発生しません。

 

●この特例を適用するためには、雇用管理に関する措置についての計画書を作成し、労働局に提出のうえ、認定を受ける必要があります。

 

高度専門職は第一種計画認定申請書、継続雇用の高齢者は第二種計画認定申請書と申請様式が異なります。

 

いずれの場合も、有期労働契約の締結・更新の際に、無期転換ルールに関する特例が適用されていることを対象労働者に明示する必要がありますので、ご注意ください。

 

労働者がすでに無期転換申込権を行使していなければ、事業主が認定を受けた時点よりも前の期間についても特例の効果が発生します。

 

高度専門職のプロジェクト開始後に認定を受けた場合であっても、プロジェクトの開始前に認定を受けた場合と同様に特例の対象となります。

 

継続雇用の高齢者については、定年をすでに迎えている方を雇用している事業主が認定を受けた場合、そうした方も特例の対象となります。

 

●この特例の適用のために必要となる雇用管理に関する措置についての計画は、都道府県労働局において審査を行うため、申請から認定を受けるまでに一定期間を要します。

 

また、審査の過程で追加資料の提出を求められた場合などは、さらに時間がかかります。

 

現在のところ、この特例に係る申請が全国的に増加しており、特に都市部の労働局においては申請が急増していることから、認定を受けるまでには通常よりも時間がかかる場合があるとのことです。

 

平成30年3月末日までに認定を受けることを希望する場合は、平成30年1月中に申請をすることが求められている状況ですので、この無期転換ルールの特例を適用されたい事業主の方は、早急にご対応されることをおすすめします。

 

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています

 

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2018年01月18日

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