グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

雇入れ時には必須。労働条件を書面等で明示しましょう 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。
 
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さて、採用にまつわるご相談は年間を通して多いですが、意外と驚いてしまうのが、労働条件を口約束で決めてしまうということ。

月給○○円、休みは土日、勤務時間は…といった具合に、書面で明示していない事業主様も少なくないようです。特に、非正規労働者の場合はその傾向が多いようです。

そのようにかなりアバウトな取り決めをしているだけでは、いざというときに対応ができません。そうしたことが、労使問題に発展することもあり、実際に労働条件におけるトラブルをこれまでに見てきました。

御社は、従業員を雇い入れるときに、労働条件をきちんと書面で明示していますか?

使用者が労働者を採用するときは、賃金、労働時間その他の労働条件を書面などで明示しなければなりません(労働基準法第15条第1項)。

この書面は必ずしも「雇用契約書」である必要はなく、必要条件を「労働条件通知書」などの書面で明示できれば足ります。また、就業規則によって明示する企業もあるでしょう。

しかし、こうした対応ができていなかったり、明示している条件の内容に問題があったりするケースがたびたび見受けられます。

書面による明示事項について違反すると、「30万円以下の罰金」に処せられる場合もあり、罰金とまではいかなくとも、法令違反により是正勧告を受けるケースが増えています。

そのため、法令違反とならないよう、インターネットなどから入手した書面の雛形をカスタマイズし、体裁を整えて労働者に交付しているという場合もあるかもしれません。

本来、「雇用契約書」や「労働条件通知書」による労働条件の明示は、労使の信頼関係を築き、労働者に気持ちよく働いてもらうために必要な手続きであり、その後の労使トラブルの防止にも有効です。

内容に自信がない書面を交付されているような場合は、この機会に詳細をご確認いただき、もう一歩進んだご対応をされることをおすすめいたします。

まず、労働基準法に基づき、従業員を雇い入れる際に書面などの交付による明示が必要である事項と口頭の明示でもよい事項をそれぞれ確認しておきましょう。

<書面の交付による明示事項>

(1) 労働契約の期間

(2) 有期労働契約を更新する場合の基準

(3) 就業の場所・従事する業務の内容

(4) 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項

(5) 賃金の決定、計算・支払の方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項

(6) 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

<口頭の明示でもよい事項>

(1) 昇給に関する事項

(2) 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払の時期に関する事項

(3) 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項

(4) 労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項

(5) 安全・衛生に関する事項

(6) 職業訓練に関する事項

(7) 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項

(8) 表彰、制裁に関する事項

(9) 休職に関する事項

さらに、正社員・アルバイトを問わず、短時間労働者を雇い入れるときは、前述した事項に加え、パートタイム労働法で定められた以下の事項を書面の交付などにより明示しなければなりません。

・昇給の有無

・賞与の有無

・退職手当の有無

・相談窓口(相談担当者の氏名、相談担当の役職、相談担当部署など)

以上が雇入れ時の労働条件の明示に関して法律で定められている事項です。

そのうえで、記載内容についても注意が必要です。

「残業をした場合も残業代は支給しない」など法律を全く無視した内容を記載しても、労働条件の最低基準を定めた法律である労働基準法に達しない部分は無効となり、労働基準法で定める条件まで引き上げられることになります。

仮に、雇入れ時に「残業をした場合も残業代は支給しない」と労使で合意していても、時間外労働をした場合には労働基準法に定められた割増賃金が発生しており、未払い残業代として日々蓄積し、場合によっては多額の未払い残業代が会社経営上のリスクとなり得ます。

また、「裁量労働制」と記載した場合でも、労働基準法に定められた裁量労働制が適用できる労働者か、導入について法的な手続きを踏んでいるか、といった要件を満たしていなければ、実際に裁量労働制で働かせることはできません。

フレックスタイム制にしても、労使協定の締結等がなければ、導入要件を満たしていないことになります。

裁量労働制やフレックスタイム制が否定された場合は、過去に遡って時間外労働を集計し、未払いとなっている割増賃金を支払うことになります。

雇入れ時の労働条件の明示対応について、不備や改善の余地があるという会社においては、法令を遵守した書面を用意し、適切な対応が取れるようご準備ください。

御社への大きな期待と就職・転職に際して少なからず不安を抱えて入社してくる従業員に対し、誠実にご対応いただきたいと思います。

グレース・パートナーズ社労士事務所では、今まで採用時の対応や書面による明示がきちんとできておらず不安、という事業主様のために、雇用契約書/労働条件通知書の作成(リーガルチェック)のキャンペーンを期間限定で実施することにいたしました。少しでも多くの職場に役立てることができれば嬉しく思います。

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2016年08月26日

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