グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

子どものインフル罹患と「子の看護休暇」

 

● こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

イルミネーションがきれいな時期になって参りました。朝晩の冷え込みも感じるようになりましたが、体調は万全でしょうか。

● これからの時期に気を付けたいもののひとつにインフルエンザがあります。

毎年この時期になると、従業員に対して手洗いうがい、マスク着用などの予防や予防接種の呼びかけを行っている会社も多いのではないでしょうか。

そのような状況のなか、保育所等で流行するなどして、従業員の小さな子どもがインフルエンザに罹患してしまうことも十分に考えられます。

学校保健安全法施行規則によると、「インフルエンザにあっては、発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」は出席停止とされています。

保育所等においては、上記の基準に準じて、さらに「乳幼児にあっては、解熱した後3日経過していること」とあらかじめ登園の目安を示すガイドラインが発出されています。

これより、未就学の子どもがインフルエンザに罹患した場合、少なくても1週間程度の間、自宅で看病をする等の対応が必要となります。

そのようなとき、看病をする従業員が会社を休む手段として、まず考えられるのが年次有給休暇の取得です。

しかしながら、子どもがしばしば発熱したり体調を崩したりするなどして、年次有給休暇を使い切ってしまったというような場合には、「子の看護休暇」を利用することもできます。

○ 「子の看護休暇」とは、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者(一定要件あり)が、病気、けがをした子の看護等のために取得することができる休暇です。

対象となる子が1人の場合1年に5日、対象となる子が2人以上の場合は1年に10日付与されます。

平成29年からは、1日単位だけでなく、半日単位の取得も可能となっています(一部の労働者を除く)。

子の看護休暇は、休暇が取得できる負傷や疾病の種類や程度に制限はなく、風邪による発熱など短期間で治癒する傷病であっても申出ができます。

また、子どもに予防接種または健康診断を受けさせる目的で使用することも可能であり、予防接種には、予防接種法に定める定期の予防接種以外のもの(インフルエンザ予防接種など)も含まれます。

○ 子の看護休暇を取得する際、従業員は次の事項を明らかにして会社に申し出ます。

1. 従業員の氏名

2.申出に係る子の氏名及び生年月日

3.看護休暇を取得する年月日(1日未満の単位で取得する場合には、看護休暇の開始及び終了の年月日時)

4.申出に係る子が負傷し、若しくは疾病にかかっている事実、又は疾病の予防を図るために必要な世話を行う旨

子の看護休暇の利用は緊急を要することが多いことから、当日の電話等、口頭の申出でも取得が認められます。

また、会社は、子の看護休暇を申し出た従業員に対して、看病等の事実を証明する書類の提出を求めることができます。ただ、必ずしも医師の診断書等が得られない場合等もありますので、たとえば購入した薬の領収書等により確認するなど、従業員に過重な負担を求めることにならないよう柔軟な対応が求められます。

○ 従業員に対象となる子が2人以上いる場合、子の看護休暇は10日付与されますが、1人の子の看護のために年10日の看護休暇を取得することも可能です。

子の看護休暇は、法律上は有給であることを義務付けていませんので、無給の取り扱いをしている企業は多いといえます。

そのため、年次有給休暇を優先して使用することが多いと思われますが、小さな子どもを育てながら働く従業員にとって利用目的が明確である子の看護休暇は、心強い存在といえるのではないでしょうか。

従業員が子の看護休暇を取得する際に、適切な対応ができるようご準備ください。

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています。

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2018年11月16日

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