グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

届出のない就業規則は無効になる?

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。毎日暑い日が続きますが、ごきげんいかがですか?

ところで、日々の労務管理を行っている上で、「就業規則」の存在は会社にとって非常に大きいものです。御社にも就業規則があると思いますが、きちんと運用されているでしょうか?

先日、あるお客様から「就業規則」を新たに作成・変更したときは、必ず労働基準監督署へ届け出る必要があるか?というご質問を頂きました。

御社では規定を変更したときに、どのような対応を取られていますか?

 就業規則は、常時10人以上の労働者を使用する使用者に対し、その作成と変更があった場合、所轄労働基準監督署に、その都度、届出をしなければならないことが定められています(労基法第89条)。

ここで問題です。

届出義務のある会社で、就業規則を作成しながらも労基署へ届出を怠っている(怠ってしまった)場合、その就業規則は有効なものとなるのでしょうか?

実は、就業規則は、行政官庁への届出が、効力発生要件となっているわけではありません。

届出が義務付けられている以上、怠れば労基法上の罰則適用は受けますが、だからといって、従業員に対して効力を持たない、というものではありません。

 

一方、就業規則を作成したら、労働者への周知義務というものがあります。

労基法第106条では「就業規則を常時各作業の見やすい場所へ掲示し、または備えつけること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない」としています。

具体的には、

・常時各作業場の見やすい場所に掲示、備え付ける

・書面で交付する

・磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場

 に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する。

ということが示されています。

 

また、所定の周知方法で就業規則の周知が行われていないからといって、すぐに就業規則の効力が否定されるわけではありませんが、たとえば、使用者が内部的に就業規則を作成して、それを従業員に全く周知していない・・・となると、これについては効力はありません。

就業規則の「周知義務」については、就業規則の効力発生要件となるかどうか従来見解が分かれていました。

最高裁は、平成15年の「フジ興産事件判決」において、「就業規則が法的規範としての性質を有するものとして、拘束力を生ずるためには、その内容の適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要する」として、周知義務が就業規則の効力発生の要件であることを明らかにしました。

労基署に届出をすれば、周知をしなくても有効だと誤解されていることもあるようですが、その点はくれぐれもご注意ください。

就業規則を作成したら、必ず周知するようにすることが大切です。

 

なお、就業規則の届出に際しては、労働者側の意見聴取が労基法で定められています(労基法第90条)。

この手続きも重要ですので、忘れないようにしましょう。

 

就業規則を新たに作成・変更するときは、

1. 労働者代表への意見聴取を行い

2. 意見書と作成・変更届を

3. 所轄労働基準監督署へ届け出で

4. 労働者に周知する

という流れを頭に入れておいてくださいね。

就業規則を不利益変更する場合は、こうした手続き以外にも注意が必要です。

 

当グレース・パートナーズ社労士事務所では、就業規則の作成や届出などのサポートを行っています。

お気軽にお声がけ下さい。

 

★雇用契約書の作成サポート

http://www.sasaki-sr.net/guide/personnel/employment.html?tc=cl0710

お待ちしております。

 

グレース・パートナーズ社労士事務所

 

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2014年07月10日

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