グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

平成28年10月からパートの社会保険が適用拡大へ

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

熊本・大分地震で被災された方々に対して、心からお見舞い申し上げます。

今回の被災により、事業の休止などを余儀なくされ、やむを得ず休業する場合や、震災を理由に雇用する労働者を解雇・雇止めせざるを得ない場合など、様々な問題が生じています。

こうした状況を鑑み、厚生労働省は「平成28年熊本地震に伴う労働基準法等に関するQ&A」を公表し、ホームページ上でも公開を始めました。

下記をクリックするとPDFでQ&Aを確認することができます。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10600000-Daijinkanboukouseikagakuka/0000122731.pdf

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最近「パートタイマーも社会保険に加入しなければならないか?」といったご質問を受けることがあります。

平成28年10月から、短時間労働者の厚生年金保険・健康保険の適用拡大が始まりますが、すべてのパートタイマーが対象となるわけではありません。

誤解もあるようですので、今回はこのテーマについて確認して参りましょう。

 

●平成28年10月1日から社会保険適用拡大の対象となるのは、「特定適用事業所」に雇用される「短時間労働者」です。

まず、「特定適用事業所」の定義を確認してみましょう。

「特定適用事業所」は、同一事業主の適用事業所の厚生年金保険被保険者数の合計が常時500人を超える事業所が該当します。

同一事業主の適用事業所とは、ここでいう「常時」とは、1年のうち6カ月以上、厚生年金保険被保険者数の合計が500人を超えることが見込まれる場合をいいます。

実際に、事業主が同一であるかにかかわらず、次に該当する適用事業所のグループをいいます。

*法人事業所:法人番号が同じ適用事業所

*個人事業所:現在の適用事業所

*国・地方公共団体:同一の省、地方公共団体に属する適用事業所

法人の場合は、事業所ごとではなく、法人単位で見ていくということです。

●次に、「短時間労働者」の定義について確認しましょう。

勤務時間・勤務日数が、常時雇用者の4分の3未満で、以下の(1)~(4)のすべてに該当する方をいいます。

(1)週の所定労働時間が20時間以上であること

所定労働時間は、労働条件通知書や就業規則等により、通常の週に勤務すべき時間をいいます。

所定労働時間が週単位以外で定められている場合は次のポイントを確認します。

★1カ月単位で定められている場合

→1カ月の所定労働時間を12分の52で除して算定する(特定の月の所定労働時間に例外的な長短がある場合は特定の月を除く)

★1年単位で定められている場合

→1年間の所定労働時間を52で除して算定する

★1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合

→平均により算定する

1カ月単位で定められている場合の算定の例を見てみましょう。

1カ月の所定労働時間が100時間の短時間労働者は、以下の式で算定します。

100時間 ÷ 52/12 ≒ 23時間 … 20時間以上であるため、要件に該当

 

(2)賃金の月額が8万8000円(年収106万円)以上であること

週給、日給、時間給を月額に換算したものに、各諸手当等を含めた額が8万8000円(年収106万円)以上である場合となります。

ただし、次に掲げるものは除きます。

× 臨時に支払われる賃金及び1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金

× 時間外労働、休日労働、深夜労働に対して支払われる賃金

× 最低賃金法で算入しないことと定める賃金  (例:通勤手当、家族手当、精皆勤手当)

(3)勤務期間が1年以上見込まれること

期間の定めがなく雇用されている場合をはじめ、雇用契約期間が1年以上である場合や、1年未満であっても次の場合は含まれます。

・雇用契約書等に契約更新がされる旨が明示されている場合

・契約更新の明示はされていないが、同様の雇用契約で1年以上更新された実績がある場合

(4)学生でないこと

具体的には、大学、高等学校、専修学校、各種学校(修業年限が1年以上の課程に限る)等に在学する生徒または学生をいいます。

ただし、次に掲げる方は、被保険者となりますのでご注意ください。

・卒業見込証明書のある方で、卒業前に就職し、卒業後も引き続き同じ事業所に勤務する予定の方

・休学中の方

・大学の夜間学部および高等学校の定時制(夜間等)課程の方

 

●以上の4つについて、きちんとご確認ください。

短時間労働者の要件に該当する働き方をされているケースは多いと思いますが、前提として「特定適用事業所」が対象となりますので、その点は誤解のようにしてくださいね。

 

 

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2016年05月11日

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