グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

平成30年度労働保険年度更新の留意点

 

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

紫陽花が彩を添える季節となって参りました。この時期、人事総務担当者の方にとって気になってくるのが労働保険 年度更新ではないでしょうか。

そこで今回は、今年度の年度更新の留意点についてお伝えしたいと思います。

●まず、労働保険年度更新の基本的な仕組みを確認しましょう。

労働保険の保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間を「保険年度」として、計算されることになっています。

すべての労働者(雇用保険については、被保険者のみ対象)に支払われる賃金の総額に、その事業ごとに定められた保険料率を乗じて算定します。

保険年度ごとに概算で保険料を納付し、賃金総額が確定したあとに精算する方法を取っており、前年度の確定保険料の申告・納付と、新年度の概算保険料の申告・納付手続きが必要となります。

これが年度更新です。

平成30年度の年度更新は、平成29年度の確定保険料・一般拠出金※の申告・納付と平成30年度の概算保険料の申告・納付を行います。

※ 一般拠出金とは、石綿による健康被害の救済に関する法律の規定に基づき、すべての労災保険適用事業主が負担するもので、事業主が労働者に支払った賃金総額(千円未満は切り捨て)×0.02/1000であり、確定保険料と一緒に申告・納付します。

すでに届き始めている事業所もありますが、5月末頃に労働局から事業主宛てに労働保険に関する書類一式が送付されますので、ご確認ください。

このなかに、「平成29年度 確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表」があります。

基本的にはこの賃金集計表を利用して確定保険料および一般拠出金を算出しますが、エクセルファイルをダウンロードして集計するとよいでしょう。

下記からダウンロードできます(厚生労働省HP)。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yousiki.html

役員で雇用保険の資格がある人や、免除対象高年齢労働者がいる場合は注意が必要です。

取締役であって、同時に部長や支店長、工場長など、従業員としての身分を有する人は、ハローワークの審査を受け、雇用保険の被保険者となっている場合があります。

このような使用人兼務役員が受けている給与のうち、実質的な役員報酬は労働保険の算定基礎賃金には算入しません。

免除対象高年齢労働者は、保険年度初日(4月1日)において、満64歳以上の高年齢者です。

平成29年度確定保険料が免除になるのは、昭和28年4月1日以前に生まれた従業員となります。

※平成29年1月1日以降、65歳以上の労働者についても雇用保険の適用対象となりました。なお、64歳以上の高年齢労働者については、平成31年度までは雇用保険の保険料が免除されます。

●今年度は、一部の事業の労災保険率が改定されています。

平成29年度の確定保険料はこれまでの料率ですが、平成30年度の概算保険料は新しい料率で計算する必要がありますのでご注意ください。

「卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業」は、平成29年度の確定保険料は、3.5/1000、平成30年の概算保険料は、3/1000で計算します。

「その他の各種事業」は、変更はなく、3/1000のままです。

詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/roudouhoken21/index.html

なお、雇用保険料率は平成29年度から変更はありません。

年度更新の手続きは、毎年6月1日から7月10日までの間に行います。

申告・納付が遅れると延滞金がかかる場合もありますので、期日までに手続きが完了できるようご対応ください。

 

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています

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2018年06月01日

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