グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

月の途中で退職する従業員、賞与に社会保険料はかかる?

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

連日、暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

こまめに水分補給を取って、熱中症にはくれぐれもご注意ください。

さて、夏季の賞与を支給される会社は多いのではないでしょうか。

今回は、賞与に関する社会保険事務で注意したい点についてお伝えします。

賞与にかかる社会保険料は、賞与額(税引き前の総支給額)から1,000円未満を切り捨てた額である「標準賞与額」に健康保険(40歳以上は介護保険も)・厚生年金保険の各保険料率(給与と同じ)を乗じて計算します。

この「標準賞与額」には、次の上限が設けられています。

・健康保険:年度の累計額540万円 ※ 年度は毎年4月1日から翌日3月31日まで

・厚生年金保険:1か月あたり150万円 ※ 同月内に2回以上支給されるときは合算した額で上限額を適用

給与と同様に、社会保険料は事業主と被保険者が折半で負担します。

月末に退職する場合を除き、賞与支払月の途中で退職する従業員に賞与を支給する際には、注意が必要です。

賞与支払月の途中で退職する従業員の賞与からは、社会保険料を徴収してはいけません。

それはなぜかといいますと・・・

社会保険料は、「被保険者の資格喪失日の属する月の前月分」まで発生します。

退職による資格喪失の場合、「資格喪失日」は退職日の翌日です。

月末退職の場合は、資格喪失日が退職日の属する月の翌月1日であり、資格喪失日の属する月は退職日の属する月の翌月となります。

一方、月の途中で退職した場合は、資格喪失日の属する月が退職日の属する月と同月となります。

具体的にみると、次の通りとなります。

□月末退職の場合

退職日=7月31日資格喪失日=8月1日資格喪失日の属する月(8月)の前月=7月

→7月に支給する賞与に対して社会保険料が発生する

□月途中の退職の場合

退職日=7月25日資格喪失日=7月26日資格喪失日の属する月(7月)の前月=6月

→7月に支給する賞与に対して社会保険料が発生しない

上記により、賞与支給月の途中で退職する従業員の賞与からは、社会保険料を控除しない対応が必要となります。

うっかりと天引きしないようにご注意くださいね。

なお、雇用保険料は、退職に関係なく通常と同様に徴収します。

賞与を支給した場合、支給日より5日以内に「被保険者賞与支払届」を年金事務所(健康保険組合に加入している事業所は健康保険組合にも)へ届け出ることとなっています。

賞与支払月=資格喪失月のために賞与から社会保険料を徴収していない従業員についても、標準賞与額の年間累計額に含めるために、賞与支払届を届け出る必要があります。

この標準賞与額の年間累計額は転職しても転職先の保険者(協会けんぽや健康保険組合など)が同じであれば、通算されます。

ただし、退職日より後に支給された賞与は、標準賞与額の年間累計額に含めませんので、賞与支払届を提出する必要はありません。

この点はご注意ください。

 

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2015年07月21日

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