グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

産休・育休を取った社員と年次有給休暇の関係

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

早いもので、今年も残すところ数日。皆様にとって、どのような一年となりましたでしょうか。

今回のテーマは産休・育児休業を取った社員と年次有給休暇の関係についてです。

年次有給休暇は、雇入れの日から起算して、6か月間継続勤務し、全所定労働日の8割以上出勤した労働者に対して定められた日数を与えなければなりません。

アルバイトや有期契約社員など非正規雇用労働者にも同様に、年次有給休暇を付与する義務があります。

また、週所定労働時間が30時間未満、かつ、週所定労働日数が4日以下(又は1年間の書知恵労働日数が48日~216日まで)のパートタイム労働者の場合は、勤務日数に応じた日数を比例付与します。

全労働日の8割以上出勤していない労働者には、その年の年次有給休暇を付与しなくてよいと理解されている方は多くいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、8割以上出勤しているかどうかを判定する「出勤率」を正しく理解できているかどうか、改めてご確認いただければと思います。

時々「全労働日の全部(またはほとんど)が産前産後休業期間と育児休業期間の社員については、今年度の年次有給休暇を付与しなくてよいか?」というお問い合せをいただきます。

働いていないので出勤率は8割に満たない、と思われるからでしょう。

しかし、答えは「NO」です。産休や育休の期間を出勤しなかった日として出勤率を計算することはできません。

ここで出勤率の計算方法を確認しておきましょう。

出勤率は、「出勤日数」÷「全労働日」により求めます。

ただし、出勤率の算定にあたっては、次の日は出勤したものとして取り扱うこととされています。

<出勤したものと取り扱う日数>

(1) 業務上の負傷・疾病等により療養のため休業した日

(2) 産前産後の女性が労働基準法第65条の規定により休業した日

(3) 育児・介護休業法に基づき育児休業または介護休業した日

(4) 年次有給休暇を取得した日

※ 休日出勤した日は除き、遅刻・早退した日は含めます。

また、分母となる「全労働日」は基本的に全所定労働日数ですが、次の日は除外される日として扱う必要があります。

<全労働日から除外される日数>

(1) 使用者の責に帰すべき事由によって休業した日

(2) 正当なストライキその他の正当な争議行為により労務が全くなされなかった日

(3) 休日労働させた日

(4) 法定外の休日等で就業規則等で休日とされる日等であって労働させた日

上記のことより、産休や育休は出勤したものとして、「出勤日数」にカウントし、出勤率を計算します。

全労働日の全部が産休と育休であった場合でも、出勤率が8割を満たさないこととはならず、年次有給休暇を付与しなければなりません。

会社の就業規則によっては、出勤したものとして取り扱う日を法定の基準を超えて別途定めている場合も多いといえます。

労基法の考え方を理解したうえで、自社の就業規則をご確認いただければと思います。

※ この投稿内容は、掲載日時点の法律等に基づいて作成しています。

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2016年12月28日

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