グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

社内規程の見直しが必要、平成29年1月改正育介法施行

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

寒いですね。東京では、11月としては54年ぶりの雪が降っています。気候の変化が激しいので、みなさん風邪などひかれぬようご自愛ください。

○育児・介護休業法が平成28年3月に改正され、一部を除いて、平成29年1月1日から施行されます。

この改正に伴い、会社の就業規則や育児・介護休業規程、労使協定などの改定が必要となります。

まだ社内規程の改定がお済みでない会社様は早急な対応が必要です。

今日は、育児・介護休業規程において、改定が必要となる主なポイントを確認しましょう。

●有期契約労働者の育児休業の取得要件の緩和

改正前は、申出時点において、次のいずれにも該当する者に限り育児休業をすることができるとされていました。

1.入社1年以上

2.子が1歳に達する日を超えて雇用関係が継続することが見込まれること

3.子が1歳に達する日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

改正後は、次の1、2のいずれにも該当する者に限り育児休業をすることができるとなり、有期契約労働者の育児休業取得要件が緩和されます。

1.入社1年以上

2.子が1歳6か月になるまでの間に、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでないこと

●有期契約労働者の介護休業の取得要件の緩和

改正前は、申出時点において、次のいずれにも該当する者に限り介護休業をすることができるとされていました。

1.入社1年以上

2.介護休業を開始しようとする日から93日を経過する日(93日経過日)を超えて雇用関係が継続することが見込まれること

3.93日経過日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

改正後は、次の1、2のいずれにも該当する者に限り介護休業をすることができるとなり、有期契約労働者の介護休業取得要件が緩和されます。

1.入社1年以上

2.介護休業を開始しようとする日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までの間に、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでないこと

●介護休業(93日:介護の体制構築のための休業)の分割取得

改正前、介護休業は、介護を必要とする家族1人につき、通算93日まで原則1回に限り取得可能とされていました。

改正後は、介護を必要とする家族1人につき、通算93日まで3回を上限として介護休業の分割取得が可能となります。

●介護のための所定労働時間の短縮措置等

改正前は、介護のための所定労働時間の短縮措置(選択的措置義務)について、介護休業と通算して93日の範囲内で取得が可能とされていました。

改正後は、介護休業とは別に利用開始から3年の間で2回以上の利用が可能となります。

●介護のための所定外労働の免除(新設)

改正前は、「育児のための」所定外労働の制限の規定は設けられていましたが、「介護のための」所定外労働の制限の規定は設けられていませんでした。

改正後は、新たに介護のための所定外労働の制限規定が設けられます。

介護のための所定外労働の制限は、対象家族1人につき、介護終了まで利用可能です。

●子の看護休暇(年5日)、介護休暇(年5日)の取得単位の柔軟化

改正前は、1日単位での取得とされていました。

改正後は、半日(所定労働時間の2分の1)単位で取得が可能となります。

このとき、半日を1日の所定労働時間の2分の1としない場合は、別途労使協定の締結が必要となる点にご注意ください。

●妊娠・出産・育児休業・介護休業をしながら継続就業しようとする男女労働者の就業環境の整備

改正後は、従来の事業主による妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取扱いの禁止に加え、上司・同僚からのいわゆるマタハラ・パタハラなどを防止する措置を講じることを事業主に新たに義務付けられます。

育児・介護休業規程にハラスメントの防止に関する新たな規定を盛り込むとともに、就業規則も必要に応じて見直す必要があります。

以上が、育児・介護休業規程の改定が必要となる主なポイントです。

その他、以下の事項も改正事項です。

社内規程に該当する部分があれば改定が必要となりますので、ご確認ください。

・育児休業等の対象となる子の範囲

改正後は、特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子等も新たに対象となります。

・派遣労働者の派遣先におけるマタハラ等防止措置

 -育児休業等の取得等を理由とする不利益取扱いの禁止

 -妊娠・出産、育児休業、介護休業等を理由とする嫌がらせ等の防止措置の義務付け

○今回の改正は、かなり規定の見直しが必要となってきます。また、介護のための所定労働時間の短縮措置(選択的措置義務)についても、申請期間を設けるのかどうかなど、会社としての検討事項もあります。

就業規則や育児・介護休業規程等の付属規程を改定したときは、変更届と労働者代表の意見書を添えて、所轄労働基準監督署へ届出る必要があります。来年の改正まで時間があまりありませんので、早々にご検討いただければと思います。

※ この投稿内容は、掲載日時点の法律等に基づいて作成しています。

 

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2016年11月29日

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