グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

賃金台帳の適正な調製

 

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

春を感じるこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

昨年末、厚生労働省が取りまとめた「過労死等ゼロ」緊急対策に関連し策定された「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」ですが、この主なポイントとして賃金台帳の適正な調製や労働時間の記録に関する書類の保存が挙げられます。

本日はこの賃金台帳や労働時間の記録に関する書類の保存などを取り上げたいと思います。

まず賃金台帳について、ガイドラインには、以下のとおり定められています。

<賃金台帳の適正な調製>

使用者は、労働基準法第108条及び同法施行規則第54条により、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数といった事項を適正に記入しなければならないこと。

また、賃金台帳にこれらの事項を記入していない場合や、故意に賃金台帳に虚偽の労働時間数を記入した場合は、同法第120条に基づき、30万円以下の罰金に処されること。

賃金台帳に記載すべき事項は以下のとおりです。

・氏名

・性別

・賃金計算期間

・労働日数

・労働時間数

・時間外、休日労働時間数及び深夜労働の時間数

・基本給、手当その他賃金の種類ごとにその額

・賃金控除の額

賃金台帳は、最後の記入をした日から3年間保存義務があります。

●賃金台帳の他にも労働基準法で整え保管する義務があるとされている帳簿が2つありますので確認しておきましょう。

1つは労働者名簿(労働基準法第107条)です。

労働者名簿の記載事項は以下のとおりです。

・氏名

・生年月日

・履歴

・性別

・住所

・従事する業務の種類(常時30人未満の事業場では不要)

・雇入れの年月日

・退職の年月日及びその事由(退職の事由が解雇の場合はその理由)

・死亡の年月日及びその原因

労働者名簿は、退職日から3年間保存することが義務付けられています。

2つ目が出勤簿等(第109条)です。

出勤簿等にあたる書類は以下のとおりです。

・出勤簿やタイムレコーダー等の記録

・使用者が自ら始業・終業時刻を記録した書類

・残業命令書及びその報告書

・労働者が記録した労働時間報告書等

こちらは最後の出勤日から3年間保存することが義務付けられています。

ガイドラインにも労働時間の記録に関する書類の保存として、以下のとおり言及されています。

<労働時間の記録に関する書類の保存>

使用者は、労働者名簿、賃金台帳のみならず、出勤簿やタイムカード等の労働時間の記録に関する書類について、労働基準法第109条に基づき、3年間保存しなければならないこと。

具体的には、使用者が自ら始業・終業時刻を記録したもの、タイムカード等の記録、残業命令書及びその報告書、労働者が自ら労働時間を記録した報告書などが該当しますが、これらもそれぞれ最後の記載がなされた日から起算して3年間保存しなければならないとしています。

従来から、賃金台帳、労働者名簿、出勤簿等の3つは「法定三帳簿」と呼ばれ、従業員を雇用する事業主は必ず整備し保存する義務があることとされています。

新しいガイドラインでも改めてその重要性が示されました。

●いずれの帳簿・書類も記載項目を満たしていれば様式は問いません。

電子データで記録・保存することができますが、労働基準監督官から求められたときは、すぐにディスプレイに表示し、写しを提出できるようにしておく必要があります。

 

※ この投稿内容は、掲載日時点の法律等に基づいて作成しています。

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2017年03月15日

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