グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

運用に注意!振替休日と代休の違いをチェック

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

オリンピックが開催され、寝不足気味…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本のメダルラッシュ、素晴らしいですね。数々の熱い戦いに、たくさんの勇気をもらっている今日この頃です。

 

「振替休日は休日割増の支払いが不要」、「代休は休日割増の支払いが必要」というように、「振替休日」と「代休」の違いを何となく理解しているという方は多いかもしれません。

実際、休日の取り扱いに関してご相談を頂くことも結構あります。

そこで今回は「振替休日」と「代休」の違いを整理し、運用上注意すべき点等もあわせて確認したいと思います。

 まず、「振替休日」ですが、「休日の振り替え」とは、もともと休日であった日を労働日とし、そのかわりに他の労働日を休日とすることをいいます。

休日を振り替えることにより、もともと休日と定められた日が「労働日」となり、そのかわりに振り替えられた労働日が「休日(振替休日)」となります。

「振替休日」を取得した場合、もともと休日であった日の労働は「休日労働」とならないため、原則として休日労働に対する35%の割増賃金の支払義務が発生しません。

次に「代休」を確認しましょう。

「代休」は、前述した「休日の振り替え」を前もって行わず、休日労働の代償として以後の特定の労働日を休むことをいいます。

「代休」を取得した場合は、休日労働をした事実に変わりはありませんので、休日労働に対する35%の割増賃金を支払う義務があります。

「振替休日」または「代休」を取得した場合は、どちらも、その取得の根拠となった労働日の所定労働時間分の賃金の100%を控除します。

 「振替休日」と「代休」を運用するうえで注意すべき点があります。

まず前提として、「振替休日」を運用するためには、就業規則等に休日を振り替えることができる旨の規定を設け、従業員へ周知する必要があります。

就業規則等においては、できる限り休日振替の具体的事由と振り替えるべき日を規定することが望ましいこと、振り替えるべき日については、振り替えられた日以降できる限り近接している日が望ましいこととされています(昭23.7.5基発968号、昭63.3.14基発150・婦発47号)。

 その他、運用上の注意点を2つ確認しておきましょう。

まず1つ目ですが、「振替休日」は、事前に振り替える休日(労働する日)と振り替えられる労働日(休日となる日)の指定が必要であることです。

事前に指定することなく休日労働をした場合、「振替休日」は取得できません。

この場合は、「代休」を取得するなどして対応することになります。

時々、事前の振替指定をせずに、「振替休日」を認めているケースが見受けられますので、十分にご注意ください。

 2つ目は、適法な「振替休日」であっても、週の法定労働時間(原則40時間)を超えた場合には、割増賃金の支払いが必要となることです(昭22.11.27基発401号、昭63.3.14基発150・婦発47号)。

例えば、1日の所定労働時間が8時間の会社において、休日の振り替えによって労働日が増え、1週間に6日の所定労働時間労働をした場合、この週の実労働時間は48時間となます。

このとき、週の法定労働時間である40時間を超えている8時間については、割増賃金(25%)の支払い義務が生じます。

「振替休日」を取得したことにより、もともと休日であった労働日の所定労働時間分の賃金は100%控除することになりますが、25%の割増賃金の支払いは必要ですのでご注意ください。

この対応を行っていないと、未払賃金が発生していることになりますので、社内での運用をきちんと行えるようにしておきましょう。

なお、時間外・休日労働を行わせる場合には、36協定も必要です。

グレース・パートナーズ社労士事務所は、日々の労務に関するご相談、就業規則の策定や改定、各種保険に関するお手続きを承っています。

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2016年08月15日

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