グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

雇用契約書と就業規則の関係性

 

こんにちは、社会保険労務士の佐佐木由美子です。

先月4月は、入社が多い時期ということもあり、雇用契約書の作成に関するご相談を多く頂きました。

労働基準法第15条では、使用者は労働契約の締結に際し、賃金、労働時間、その他の労働条件を明示しなければならない、と規定されており、労働者を雇用するときには、書面による明示が義務付けられています(労基法施行規則第5条)。

 ご相談に来られる経営者の方や人事マネージャの方々は、本気で良い人材を採用し、企業発展のために育成したいと考えています。

 労働条件についても、労使双方にとって曖昧な部分が後々トラブル等にならないように、きちんと内容を確認しておきたいとのこと。これはとても大切なことですね。

 

今まで、数々の雇用契約書を見てきたのですが、その中で、いくつか驚いたことがあります。

 たとえば、「残業代の支給なし」「年次有給休暇なし」という風に、法律を全く無視した内容が堂々と書かれている契約書を見たことがありました。

労働基準法は、労働条件の最低基準を定めた法律ですから、たとえ契約書を整えたとしても、その基準に達しない部分は無効となり、労働基準法で定める条件まで引き上げられることになります。

雇用契約書を作成すればそれが何でも約束事になる、というわけではありません。

たとえば、「当社は裁量労働制です」と説明して契約書を結んだとしても、本当に裁量労働制が適用される労働者か、導入について法的な手続きを踏んでいるか、といった要件を満たしていなければ、実際に裁量労働制で働くことはできません。

フレックスタイム制にしても、労使協定の締結等がなければ、導入要件を満たしていないことになります。

このような場合、1日の法定労働時間を超えて労働すれば、時間外労働となり、割増賃金が発生します。

 

雇用契約書の雛型をダウンロードして、都合の悪い部分を削除し、法律を無視して(もしくは、無知の状態で)、適当な労働条件を当てはめるだけでは、契約書の意味を成しません。

また、これがトラブルの元となります。

 どのような労働条件で雇用したいのか、その内容に問題や違法性はないか。

 弊所で雇用契約書を作成する際は、じっくりとヒアリングをさせていただき、労働条件を確認しながら、必要に応じて労使協定を作成するなど準備をしてアドバイスをしています。

 就業規則と雇用契約書の労働条件が全く異なる場合も、注意が必要です。

 就業規則の内容は、雇用契約書よりも優先されます。

 いくら雇用契約書に労働条件を細かく定めていても、就業規則と矛盾するようでは意味がありません。

 

たとえば、雇用契約書には「退職金なし」と記載されていても、就業規則に「退職金は全員支給」と記載されていたら、トラブルを招くことになるでしょう。

 就業規則の作成・届出義務のない事業場で、就業規則がない場合は、特に雇用契約書をしっかりと作り込んでおくことが大切です。

 就業規則があるならば、また常時10人以上いる事業場ならば、まずは就業規則という土台をきちんと固めておくことです。

 御社の雇用契約書、就業規則は大丈夫でしょうか?

 テンプレートだけを真似した、また法律の詳細を確認していないものは、後々のトラブルの原因になり、それに伴う損失も大きなものです。

 そうならないために、雇用契約書、就業規則の見直しを強くお勧め致します。

 

雇用契約書作成のポイントはこちら↓

http://www.sasaki-sr.net/guide/personnel/contract.html?tc=clm0509_1

 

また、プロの目から、雇用契約書の見直し、作成に関するアドバイスも行っております。

雇用契約書の作成アドバイスのお申込みはこちら↓

http://www.sasaki-sr.net/guide/personnel.html#r1?tc=clm0509_2

 

グレース・パートナーズ社労士事務所


2014年05月09日

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