グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

離職時65歳以上は高年齢求職者給付

 

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

キンモクセイの素敵な香りが楽しめる時期となって参りました。外を歩くのも気持ちがよいですね。

●今後ますます高齢化は進み、65歳以上の労働者はさらに増加してくことが確実といえる状況です。

雇用保険においては、2016年12月末までは「高年齢継続被保険者※1」となっている場合を除き、65歳以上の労働者は適用除外でしたが、2017年1月からは、65歳以上の労働者も「高年齢被保険者※2」として適用対象となっている点にご注意ください。

※1 65歳に達した日の前日から引き続き65歳に達した日以後の日において雇用されている被保険者

※2 65歳以上であって、短期雇用特例被保険者や日雇労働被保険者でない被保険者

そんな中、会社で労務を担当されている皆さまに知っておいていただきたいのが、「高年齢求職者給付」です。

65歳以上の高年齢被保険者が失業した場合は、64歳以下である一般被保険者が失業した場合に支給される基本手当(失業手当)ではなく、高年齢求職者給付が支給されます。

高年齢求職者給付は、64歳以下の離職者が受け取る基本手当(失業手当)とは、支給日数等が異なります。

●「高年齢求職者給付」は、高年齢被保険者が失業した場合に、被保険者であった期間に応じ、基本手当日額の30日分または50日分に相当する額が一時金として支給されるものです。

高年齢被保険者が高年齢求職者給付の支給を受けるには、住居地を管轄するハローワークで、求職の申し込みをして高年齢受給資格の決定を受けます。

高年齢被保険者であって以下の要件を満たす場合に高年齢受給資格が認められます。

・離職により資格の確認を受けたこと

・労働の意志及び能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態にあること

・算定対象期間(原則は離職前1年間)に被保険者期間※が通算して6ヶ月以上あること

※ 被保険者期間の計算方法は一般の被保険者と同様

高年齢求職者給付の失業認定は一般の受給資格者の場合とは異なり1回限りで、失業認定を行った日に支給決定されます。

支給額は、被保険者であった期間に応じて次の日数分の基本手当の額※に相当する額とされています。

被保険者であった期間  高年齢求職者給付の額

1年以上             50日分

1年未満             30日分

※被保険者期間として計算された離職前6ヶ月間に支払われた賃金を基礎として計算されます

2017年1月1日以降、高年齢被保険者として離職した場合、受給要件を満たすごとに、高年齢求職者給付が支給(年金と併給可)されます。

●離職時の年齢が、65歳到達前(65歳誕生日の前々日以前)である場合は「基本手当(失業手当)」、65歳到達後である場合は「高年齢求職者給付」と、求職中に受ける給付金が異なるわけですが、受給資格があることを前提として二つを比べた場合、基本手当は最低でも90日分、高年齢求職者給付は30日分または50日分ですので、65歳到達前に離職して基本手当を受給した方が、受け取る給付金の合計額が多くなる可能性があります。

しかしながら、65歳到達前に退職する場合には、退職金の計算に与える影響や基本手当と65歳になるまでの老齢厚生年金との支給調整などを考慮し、それぞれ慎重に検討する必要があるといえるでしょう。

※ この投稿内容は、掲載日時点の法律等に基づいて作成しています。

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2017年10月03日

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