グレース・パートナーズ社労士事務所

佐佐木由美子のちょっと役立つコラム

2018年度地域別最低賃金の改定とチェック方法

 

●こんにちは、グレース・パートナーズの佐佐木由美子です。

働き方改革関連法が来春から順次施行されることになりましたが、今後の労務管理について、どう進めていくべきか不安を持たれていませんか?

働き方改革と今後の労務管理のポイントについて、ビジネスコーチ社のセミナーにてお話をさせて頂きます。

人事・総務担当者の方々や部下を持つ管理職の方などに、ぜひご参加いただければと思います。

開催日時 2018年10月3日(水)15:00~17:00
テーマ  『最新!働き方改革と今後の労務管理のポイント』

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●2018年度の地域別最低賃金について、すべての都道府県の改定額が答申されました。

答申での全国過重平均額は昨年度から26円引き上げの874円となっています。

答申された改定額は、10月上旬に順次発効されます。

各都道府県の改定額及び発行年月日は厚生労働省のHPでご確認いただけます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

東京都は発行年月日を2018年10月1日とし、最低賃金額が昨年度から27円アップの【985円】に改定されます。

● 最低賃金は、「地域別最低賃金」と「特定(産業別)最低賃金」があります。

地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に対して適用される最低賃金として、各都道府県に1つずつ、全部で47件の最低賃金が定められています。

地域別最低賃金は、毎年10月頃に改定されます。

特定(産業別)最低賃金は、特定地域内の特定の産業について、関係労使が基幹的労働者を対象として、地域別最低賃金より金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認めるものについて設定されています。

特定(産業別)最低賃金は、毎年12月頃に改定されます。

地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金の両方が同時に適用される場合は、高い方の最低賃金が適用されます。

また、派遣労働者については、「派遣先」の事業場に適用されている最低賃金が適用されます。

仮に最低賃金額より低い賃金を労働者・使用者双方合意のうえで定めたとしても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。

使用者が労働者に最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合には、使用者は労働者に対してその差額を支払わなくてはなりません。

なお、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。

○最低賃金の対象となる賃金は毎月支払われる基本的な賃金であり、次に該当する賃金は対象となりません。

(1) 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

(2) 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)

(3) 所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)

(4) 所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)

(5) 午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)

(6) 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

○最低賃金は時給制の従業員だけでなく、日給制、月給制などすべての従業員に適用されます。

時給制の場合は、時間給が最低賃金額以上となっていることを確認します。

日給制、月給制の場合のチェック方法は、以下の通りです。

<日給制の場合>

日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

ただし、日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合には、日給≧最低賃金額(日額)

<月給制の場合>

月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

月給制の場合は、就業規則等に会社の定めがある場合は、会社の定めに従い時間給換算を行うことになります。

以下は一例です。

例)東京都で働くAさんの場合

<給与内訳>

基本給:  150,000円
職務手当:  12,000円
時間外手当: 39,040円 ←最低賃金の対象とならない手当
通勤手当:  18,000円 ←最低賃金の対象とならない手当
家族手当:  20,000円 ←最低賃金の対象とならない手当
———————————————————— 
合計:   239,040円

Aさんの会社は、年間所定労働日数は249日、1日の所定労働時間は8時間であり、1箇月平均所定労働時間は166時間(249日×8時間÷12ヶ月)です。

まず、合計額から最低賃金の対象とならない時間外手当と通勤手当、家族手当を除きます。

239,040円-(39,040円+18,000円+20,000円)=162,000円

この金額を時間給に換算し、最低賃金額(東京都)と比較します。

2018年度改定前:162,000円÷166時間≒976円>958円 ←○

2018年度改定後:162,000円÷166時間≒976円<985円 ←×

Aさんの時間額は976円ですので、10月1日以降は、地域別最低賃金985円を満たさなくなってしまいます。

発効日以降におけるAさんの給与は、最低賃金を上回るよう調整しなければなりません。

最低賃金が改定される際には、最低賃金を下回る従業員がいないかを必ず確認してください。

 

※ この投稿内容は、発行日時点において明らかとなっている法律内容に基づき記載しています

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2018年09月18日

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